動く白い雲が
プラネタリウムの天井みたいに
偽物っぽく見えて
この空がまがいものなら
ただの塵みたいなあたしは
嘘で固められた見掛け倒しの
なんの価値も失ったものなんだろうと
動く白い雲を疑った
大きな風が吹いて、
塵みたいなあたしは
ただ空を見ていた
心臓の音を忘れて
濁り切った瞳で
澄み渡る空を疑う
塵になったあたしを
動く雲はただ
静かに見ていた